歯医者 1


はりきり院長夫人笹川正子です

 

クリニックにとって年末年始は唯一まとまったお休みを取れる期間。

年末年始やゴールデンウィーク、お盆休み・・基本的に当院はカレンダー通りの診療日を設定している。

ゴールデンウィーク中に土曜日が挟まれ、連休が分断されるという残念な日の並び年もある。

土曜日の午前診療は患者さんのニーズとクリニックの経営面から必要で通常は休めないが、
今回は土曜日も含まれた連休ということでとても嬉しい。


だが、まとまったお休みが取れるとは言え年末に向けて急変した患者さんの症状如何によっては、
連休を取れない場合もある


公官庁や企業が仕事納めの後の数日間はちょっとナーバスである。

応援をお願いする病院は一足早くお休みに入ってしまうため、年末に向けてのクリニックはいつもにも増して患者さんの治癒を強く強く願う


当院も多少のバタバタを乗り越えてなんとか連休突入。


クリニック電話を留守番設定にするときは正直ホッとしたのであった。

美味しいものを頂く機会の多いお正月。

そんな待ちに待った連休の最中、
私は食事中乳歯が取れそうになるという悲惨なアクシデントに見舞われた。

もともとその箇所は永久歯がなかったらしく、
産まれてこの方、一本だけ生え替わらず乳歯のまま過ごしていた。


鈍い痛みを感じたまま、
残りの連休は正しく奥歯にものが挟まったようなすっきりしない状態であった。


連休明け新年の診療を待って早速かかりつけ歯科クリニックへ。

状況を説明し診察を受けた結果、早々にインプラントをすることに決めた。
そして次回予約を決めて会計終了。


インプラント当日はさすがに不安とこれから伴うであろう痛みを思うと気が重くなるのであった。

手術中は口だけが空いているドレープで顔を覆われてしまう。

目の手術ではないのでドレープの下、目をしっかりと閉じ術中の歯科医師の話声に聞き耳をたてる。

「水かけすぎ・・」「もっとライト当てて」等を聞いていると、
どうも院長の術中セリフと重なり、
いやがおうでも当院で白内障手術を受ける患者さんの心境に思いをはせてしまう。


聴覚を通じて今どんな状況なのかなんとなく分かってしまうし、理屈抜きでやはり怖い。

患者さんは院長はじめ当院スタッフを信頼してくれなければ、
こんな怖い思いで数十分過ごせないよな・・・とあれやこれや色々な思いが頭を駆け巡る。


無事にインプラント術を終え、自院に戻りルーティンをこなしていたが、
先ほどの緊張感のせいかやけに疲れを感じる午後の受付業務であった。


帰宅後院長に今日の出来事を話して、ここでも再び手術中患者さんの心境に思いを馳せる。


あれやこれやと思いを馳せてばかりの長い一日であった。


マーケティングの大家であるフィリップ・コトラーは言う。

マーケティングの目的は自分の持っている商品やサービスをより多く購入してもらうための小手先の手法ではない。
大切なことは自分の商品やサービスの価値をきちっと理解し、
その価値を顧客と共有することである
」と。


最近よく言われるクリニックのブランディング化。
良いブランドを育てるためには、
まずスタッフ全員が意思統一してその実現のために動く必要がある。
そしてその価値が患者さんと共有されることが必要になる。
まずその第一歩が患者さんの立場になって考え、思いを馳せることであろう。